北陸新幹線について

2015年3月14日に金沢駅まで延伸開業し、2024年3月16日には更に敦賀駅まで延伸される予定の北陸新幹線。年間の利用者数は363万3,000人(2022年3月の統計)に達しています。

整備新幹線5路線の一つであり、上信越・北陸地方を経由して東京駅と新大阪駅を結ぶ予定の北陸新幹線沿線には、どのような街なのか。

北陸新幹線沿線の街や歴史

北陸新幹線は、2023年現在、東京都から埼玉県・群馬県・長野県・新潟県・富山県・石川県までが開通しており、2024年3月に福井県まで延伸し、その先は、京都府を経由して大阪府に至る予定です。

上越新幹線と分岐する高崎駅から上越妙高駅までがJR東日本、上越妙高駅から金沢駅まではJR西日本の管轄で、未開通区間の金沢駅から新大阪駅までについてもJR西日本が管轄します。

高崎駅から金沢駅までが345.5km、金沢駅から敦賀駅までが約125km、敦賀駅から新大阪駅までは、コースが正式決定されていませんが143km程度の見込みです。

北陸新幹線について

2015年3月、金沢駅への延伸開業時には金沢ブームを巻き起こした北陸新幹線

現在は4つのタイプの列車が運行されています。

関東地方と北陸地方のアクセスを劇的に向上させた北陸新幹線、間もなく、敦賀駅まで延伸されますが、その歴史は、どのようなものだったのでしょうか。

開発の経緯としては、1970年に全国新幹線鉄道整備法が公布され、経済発展や地域の振興を目的とした新幹線の整備を目指すことになり、1972年には基本計画が決定。かねてから、地元請願があったこともあり、北陸新幹線も基本計画内に盛り込まれ、東京を起点に、長野市付近・富山市付近を主要通過地として大阪市を終点とすることが公示されました。

順調にいくかに思われた北陸新幹線でしたが、国鉄の経営悪化を背景に建設計画が一時的に見合わせになり、秋田・山形新幹線のようなミニ規格の新幹線にという話が持ち上がったりして暗雲が立ちこめたときもありましたが、長野市が1998年の冬季オリンピック開催地に決定していたこともあり、1991年9月17日にフル規格の新幹線での起工式が行われ、1997年10月1日に高崎駅から長野駅までが部分開業しました。総工費は8,300億円でした。

余談になりますが、こまち・つばさと呼ばれている秋田新幹線・山形新幹線ですが、正式には新幹線ではなく新幹線直行特急といいます。鉄道には、通称とは違う面白い呼び方が、時々あります。

長野駅延伸から17年5カ月、予算不足、並行在来線利用者による反対運動、様々な難題がありましたが、何とか金沢駅まで延伸することができました。

50Hz・60Hzの電源周波数が異なる地域や国内指折りの豪雪地帯を通っているため、異周波数対応・地震脱線対策を施した新型車両を投入、冬季対策設備も実験を繰り返し、万全の延伸でした。総工費は1兆7,800億円です。

北陸新幹線の金沢延伸以前、東京駅から金沢駅に向かうルートはいくつかありましたが、代表的なルートは上越新幹線の越後湯沢駅で北越急行ほくほく線に乗り換えるルートです。この場合、時間帯により若干の差はあるものの所要時間は、3時間47分でした。それが、新幹線開業後は驚愕の時間短縮を実現します。

東京駅と金沢駅との所要時間は最速達列車で2時間28分(1時間19分短縮)に、東京駅と富山駅では2時間8分(1時間3分短縮)になりました。

ここからは、沿線を代表する都市として石川県金沢市と長野県長野市、間もなく営業運転が開始される福井県敦賀市の3カ所について紹介していきます。

石川県金沢市

金沢市は、石川県の県庁所在地で、加賀百万石で有名な前田氏の居城である金沢城がある街です。

石川県のほぼ中央に位置し、中核市に指定され、人口は県内最大の45万7,736人(2023年11月1日現在)です。北陸地方の都市としては、政令指定都市の新潟市に次ぐ人口です。

金沢駅(1898年4月開業)

金沢駅は、金沢市を代表する駅となっており、現在はJR西日本の北陸新幹線と北陸本線、IRいしかわ鉄道のIRいしかわ鉄道線(金沢駅から倶利伽羅駅まで)が乗り入れています。一日の平均乗車客数は、両社合わせて3万3,235人(2019年の統計)です。

金沢駅といえば鼓門です。能楽で使われる鼓をイメージしていて13.7メートルある2本の柱に支えられている姿は圧巻、観光客のフォトスポットになっています。

駅は高架構造になっていて、雪対策のためホームは屋根で覆われており、JR西日本とIRいしかわ鉄道の共同使用駅ですが、JR西日本が運用しています。

北陸新幹線
北陸新幹線は、島式ホーム2面4線で全列車が停車します。
北陸本線
北陸本線は、島式ホーム3面7線で畿内方面からの特急サンダーバード号、名古屋方面からの特急しらさぎ号を含めて全列車が停車します。

ただ、北陸新幹線の敦賀駅延伸時には、北陸本線金沢駅以西の石川県内の区間(金沢駅から大聖寺駅)は並行在来線としてIRいしかわ鉄道に移管される予定です。

また、隣接して北陸鉄道浅野川線の北鉄金沢駅が地下に設置されています。一日の平均乗降客数は、4,450人(2019年の統計)です。

新幹線効果で観光客激増

金沢一人勝ちといわれた北陸新幹線の金沢駅への延伸、観光客はどのくらい増加したのでしょうか。

新幹線開業以前、金沢市への観光客は年間800万人前後でした。それが、開業後の2015年には1,000万人を超え、北陸新幹線金沢開業による石川県内の経済波及効果は、直接効果が454億円、間接一次効果が144億円、間接二次効果が81億円、計678億円となり、この波及効果は、観光需要の拡大によるものが大きく、特にホテル関連投資が増えたことが大きな要因となっています。

また、北陸新幹線の利用者数は開業前の約3倍となる926万人と、当初の予想を大きく上回っていることがあげられております。

関東地方からの観光客は、開業前の2014年は139万人、開業後の2015年は251万5,000人に達し、それ以降もコロナ禍を除き同水準をキープしています。

金沢市での宿泊も増え、2015年には9,423室だったホテル・旅館の客室数は、2021年には1万2,232室に増加、外国人観光客の取り込みも計っています。

「金沢」市の名前について

「金沢」市の名前は、金洗いの沢に由来し、昔、芋掘りの藤五郎が山芋を洗っていたところ、砂金が出たとの伝承が基になります。

金洗いの沢は日本三大庭園の一つとなっている「兼六園」の中にあります。兼六園は石川県の文化指定庭園になっています。

賤ヶ岳の戦いの後、豊臣秀吉の命により前田利家が金沢城に入って領国経営が開始され、代々、城下町が整備され、江戸時代を通じて、江戸・大坂・京に次ぎ、名古屋と並ぶ大都市でした。

また金沢には、九谷焼・加賀友禅・金沢箔・金沢漆器・和傘など金沢には全国的に有名な伝統工芸品が数多くあります。
それは、前田家が能楽や茶道を奨励した関係で、それらに使われる衣装や小物類、茶器などが盛んに作られたからです。
また、前田家が移封されず、第二次世界大戦時には金沢市が空襲を受けることがなく、伝統技術を継承できたことが大きい要因です。

金沢駅の新幹線待合室は百工の間と呼ばれ、30品目236点の伝統工芸品が壁面に収められ、みどりの窓口前の通路には陶壁、新幹線改札内1階の柱には和紙、中2階通路には加賀友禅と和紙、ホームの柱60本には金沢箔(金箔)が貼られていますので、機会があれば見ておきたいものです。

金沢港には、日本海の好漁場で獲れた魚介類が日々、水揚げされます。のどぐろや加能ガニ(ズワイガニ)は特に有名です。
海流の関係で、暖水系と冷水系の魚がどちらも存在し、多種多様な魚介類が生息しています。
北陸新幹線が金沢駅まで開業した時、美味しい魚介類を求めて関東方面から観光客が押し寄せたのは記憶に新しいでしょう。
地元の人は、ズワイガニのメスを香箱ガニと呼び、お手軽価格なこともあり、好んで食べています。
年末までに金沢を訪れることができるのなら要チェックです(漁期が12月末まで)。

金沢市の都市再開発

金沢市では、江戸時代からの街並みを大切にしながら、エリアを定めて都市開発を進める「保全と開発の調和」を街づくりの基本方針としています。

下記に過去の開発例と、つい最近、動きがあった事案について紹介します。

金沢市の市街地再開発事業(完了済)

金沢市では、金沢港から金沢駅を経由して片町に至る幹線道路を「都心軸」と位置付けて14のエリアを設定、その各エリアに商業集積を行い、都市の骨格を整備しました。

代表的なエリアと事業年度は、下記の通りです。

となり、他にも多くの商業施設が建設されました。

ホテルや近江町市場の一画を占める大規模飲食店舗、流行りの買物スポットなど、市民と観光客のどちらにも必要とされる施設です。

ポルテ金沢

ポルテ金沢は、金沢駅兼六園口に建ち、高さ130.5mの北陸地方で最も高いビルです。北陸のシンボルゲートとして建設され、ホテル日航金沢・オフィス・音楽ホール・スポーツクラブなどが入居しています。

金沢駅前第一地区第一種市街地再開発事業として建設され、
敷地面積7,653.62m2、建築面積5,356.84m2、延床面積6万1,970.77m2、SRC造地上32階・地下2階の構造となっています。

金沢駅徒歩3分という好立地ながら、建設当初はテナントが集まりませんでしたが、2005年に金沢駅兼六園口の整備が完了し、鼓門やガラス屋根のもてなしドームが完成すると高水準の入居率をキープできるようになりました。

総事業費は、375億3,900万円でした。

>公式サイト

近江町いちば館

近江町いちば館は、金沢市の台所であり観光名所でもある近江町市場の伝統性や雰囲気を維持しつつ、国道の拡幅・地下歩道の整備など機能性・防災性の向上を図るため、武蔵ヶ辻第四地区第一種市街地再開発事業として建設・整備されました。

敷地面積4,827.49m2、建築面積4,589.66m2、延床面積1万7,349.81m2、SRC造地上5階・地下1階の構造となっています。

1階には従前からの景観を継承した市場店舗と通り、2階は飲食店舗、3・4階は駐車場と市民交流プラザ、5階は消費生活センター・介護労働安定センターがあり、地下1階は軽飲食・物販店舗、外観は、再開発のシンボルにするため曳家によって当地に保存することになった旧加能合同銀行本店(現北国銀行武蔵ヶ辻支店)に景観を合わせるため、下見板風の水平線を強調したグレーの壁面と格子状の窓を配して雰囲気を醸し出しています。

総事業費は、56億6,000万円でした。

>公式サイト

金沢駅前の好立地でありながら、5年間空地として放置されていた近鉄不動産所有の旧金沢都ホテルの跡地に動きがありました。

金沢市の村山市長は、10月31日、片町・香林坊・武蔵が辻から金沢駅に至る都心軸エリアを、都市再生特別措置法に基づく「都市再生緊急整備地域」の候補地にするよう内閣府に申請する方針であることを明らかにしました。

同法が適用されれば、旧金沢都ホテル跡地は、既存の用途地域などにとらわれず、自由度の高い「都市再生特別地区」に位置付けられる見込みで、開発のネックとなっている60mの高さ制限について協議が行われております。

跡地は、敷地面積が約4,500m2で、現状では60mの高さ制限がありますが、近鉄不動産から高さ制限の緩和を求める声があがっており、金沢市が既存の建物の高さ制限が緩和される都市再生特別措置法の活用を目指すことについて県と市が協力して進めています。
今後どのようになるのか楽しみですね。

長野県長野市

長野市は、長野県の県庁所在地・中核市で県の北部に位置し、人口は36万6,004人(2023年11月1日現在)で県内最大の都市です。善光寺の門前町として発展して来ました。

「長野」市の名前について
「長野」市の名前は、裾花川が善光寺平に砂礫を堆積させて作った扇状地に由来し、野は緩やかな傾斜地を意味することから、長い緩やかな傾斜地が長野になったのだろうと考えられています。

善光寺は、創建から約1,400年といわれ、鎌倉時代には善光寺信仰が全国各地に広まり、とくに女性の参拝者で賑わい、長野市はその門前町として栄えました。

江戸時代は、真田幸村の兄である真田信之を藩祖とする松代藩が治めています。また戦国時代、武田信玄と上杉謙信が戦った川中島は長野市にあります。計5回の合戦があったといわれていますが、北信濃地域の支配権をめぐる争いでした。 とくに、4回目の合戦時には有名な一騎打ちがあり、川中島古戦場史跡公園には一騎打ちを再現した銅像が設置されています。

長野駅(1888年5月開業)

長野駅は、県内最大規模のターミナル駅で長野市の代表駅です。

JR東日本・しなの鉄道の2社が乗り入れています。しなの鉄道は、北陸新幹線の開業に伴う並行在来線の経営分離により発足した会社です。一日の平均乗車客数は、JR東日本が1万7,805人(2022年の統計)、しなの鉄道は、2,319人(2021年の統計)です。

地上駅となっており、北陸新幹線が2面4線、JR東日本としなの鉄道の在来線が3面5線となっています。
また、隣接して地下に長野電鉄の長野駅が設置されています。一日の平均乗車客数は、4,283人(2021年の統計)です。

北陸新幹線は、長野駅から金沢駅までが開業するまでの間、この時点では北陸エリアに乗り入れしていなかったため、暫定的に長野行新幹線、後に長野新幹線と呼ばれていた時期があります。長野冬季オリンピックに対応するため、オリンピック開催に合わせて高崎駅と長野駅間を先行開業させ、観客の輸送を行っています。

長野駅前に県内最大規模のタワーマンション建設計画

2023年11月8日、長野市の都市計画審議会で、長野駅の善光寺口に近く、末広町交差点に面する一画に、完成すれば県内で最も高い建物の一つになるタワーマンションの建設が計画されていることが明らかになりました。

マンションは、地上28階建てで高さは約100m、建物の東と北側には幅員6mの道路を整備して防災面に対応、市道を挟んで南側の複合ビルとは歩行者用デッキを設けて連結する予定です。2029年度の完成を目指していて、総関連事業費は185億円の見込みです。

再開発事業の予定区域は、長野駅から徒歩数分の飲食店や映画館が立ち並んでいる一帯。現在は、空き店舗が目立ち建物も老朽化、幅員4m以下の道路は防災面でも対応が必要な状況でした。

素案によると、この計画は2022年2月に長野市が作成した「中央西地区市街地総合基本再生計画」の重要プロジェクトに位置付けられ、長野駅善光寺口の新たな顔として期待されています。

タワーマンションの敷地面積は、約3,400m2、低層階には店舗・事務所が入居し、高層階は集合住宅として200戸程度を予定しています。 今後、地権者らが再開発組合を作り、2024年3月までに都市計画決定、2025年度から建物解体工事に着手し、2029年度の工事完成を目指しています。

福井県敦賀市

2023年3月延伸へ

北陸新幹線は、金沢延伸から9年、来春、いよいよ、敦賀駅までの営業運転が始まります。

2012年6月、北陸新幹線の金沢駅と敦賀駅間の工事が着工されました。

加賀トンネルの工事に手間取り、敦賀駅での新幹線と在来線特急との乗り換えをスムーズに行うための駅変更工事が発生して工期が延びてしまい、当初予定より1年遅れてしまいましたが、2024年3月16日に延伸開業します。

開業により、最速達列車での所要時間は、東京駅と福井駅は2時間51分(36分短縮)、東京駅と敦賀駅は3時間8分(50分短縮)となり、大阪駅と金沢駅は、大阪駅から敦賀駅までを特急サンダーバード号を利用して2時間9分(22分短縮)になります。

総工費は、1兆6,779億円の見込みです。

その敦賀市とは、どういう街なのでしょうか。

敦賀市は、若狭湾に面した福井県南西部にあり、人口は6万3,039人(2023年10月6日現在)、福井県では5番目の規模を有しています。原子力発電所で知られていますが、日本海の豊富な魚介類に恵まれ、昆布の加工では高いシェアを誇っています。

敦賀市は、江戸時代は小浜藩により治められていました。その直前には、歴女に人気のある大谷吉継が治めていた時期もあります。 南北朝時代には、新田義貞が後醍醐天皇の皇子である恒良親王と恒良親王を報じて金ヶ崎城に籠り、北朝方に攻められる戦いもありました。この戦いは、兵糧攻めを受け、恒良親王は捕虜になり、恒良親王は自害、新田義貞は落ち延びています。 また、戦国時代、織田信長が浅井長政の裏切りに遭って朝倉義景と挟み撃ちにされ、命からがら京に逃げ出したのも、金ヶ崎城でした。

敦賀市は、古くから交通の要衝でした。多くの街道が交わり、気比神宮の門前町として栄え、琵琶湖の水運が利用できるため畿内方面との繋がりが深く、敦賀港とともに発展して来ました。

また、敦賀駅は、名古屋駅よりも5年、福井駅よりは14年も早い1882年に開設されています。

 

敦賀駅

敦賀駅は1882年3月開業し、現在はJR西日本とJR貨物の駅です。一日の平均乗車客数は、3,374人(2019年の統計)です。

北陸本線と小浜線が乗り入れていて、間もなく、北陸新幹線が開業します。そのため、新駅舎工事が最終段階を迎えていて、新幹線開業時には新幹線が2面4線の高架駅、在来線が5面11線の地上駅に生まれ変わります。また、並行在来線の経営分離により、新たに、ハピラインふくいが北陸本線(敦賀駅から大聖寺駅まで)に代って乗り入れることになります。 特急サンダーバード号としらさぎ号は、敦賀駅までの運行に変更されます。

敦賀市では、北陸新幹線の延伸開業を見据え、官民連携事業で敦賀駅前西地区約8,000m2の整備を行いました。

不動産特定共同事業法(FTK)による特例事業を活用し、民間事業者(SPC)にて施設の整備・保有を行い、公的不動産の活用を目指しています。 具体的には、市有地を民間事業者である株式会社青山財産ネットワークスに貸し出しての事業となります。

現在、otta や ホテルグランビナリオTURUGA が建てられている一画で、コンセプトは、敦賀市民には普段使いの拠点、観光客には気比神宮や金ヶ崎エリアへの玄関口となる賑わいです。

市民と観光客の交流拠点にもなるよう、公園・広場・施設が一体的に計画され、飲食店・ホテル・子育て支援を始めとする公共施設が、公園と広場を中心にしてコの字形に配置され、屋根付の通路でつながれて統一感のある中低層の街並みを演出しています。

飲食店

飲食店は、地元海産物を中心にスイーツなど小型店舗を長屋風に配置、また、お土産品や地元の名産品も販売されています。

ホテルグランビナリオTURUGA

ホテルは、「ホテルグランビナリオTURUGA」、客室数は131室です。ビジネスタイプのシングルルームからエグゼクティブ対応のジュニアスイートルームまで客室のバリエーションを確保、外国人観光客や長期滞在客にも対応可能です。

>公式サイト

ちえなみき

「ちえなみき」は、書店でも図書館でもない、新たな知の拠点施設を目指し、3万冊を超える書籍を来館者が自由に閲覧・購入することができ、子育てスペース「ここるん」やワークスペース・カフェも併設されています。

2023年度土地活用モデル大賞において、国土交通大臣賞に選ばれています。

総事業費は、29億8,000万円でした。2022年8月30日に完成式典が行われて開業しています。

>公式サイト

北陸新幹線、敦賀駅まで開業すれば、あとは、新大阪駅までを残すのみです。

予定されている小浜市・京都市・京田辺市・大阪市を通るコースで建設されると、区間の80%が地下トンネルになる見込みです。 関東からだけでなく、北陸地方へのアクセスは、畿内からも大幅に改善されることになります。

総事業予定費は2兆1,000億円、2031年度に着工し、2046年度の開業が予定されていますが、実際の事業費は4兆円を超えるのではといわれています。 沿線自治体からは着工時期前倒しの要望が出されています。

また、北陸新幹線の開業は、北陸地方のビジネスにも大きな影響を与えており、新幹線の開業により、首都圏や関西圏とのビジネスの往来が容易になったことで、企業の進出や新たなビジネスの創出が進んでいる。

日本政策投資銀行の調査によると、北陸新幹線金沢開業による企業の進出は、約60社と推計されていて、その経済波及効果は、約300億円と試算されています。

具体的には

その中でも筆頭はYKK

ファスナーの製造で私たちの生活にもなじみ深い企業で、関連会社のYKK APはアルミサッシなど建材生産の大手として有名な企業かと思います。

そのYKKグループは東京・秋葉原の本社機能の一部を富山県黒部市に移転し、200人以上の社員を移動させました。

YKK本体は1955年から黒部市に工場を建設し1959年から黒部市で生産を開始。北陸本線生地駅付近のほか、黒部市の3カ所に主力の生産開発拠点を持つ地元に根付いた企業です。また、2008年には創業75周年を機に観光見学施設としてYKKセンターパークをオープンしている。

また、YKK旧社宅用地に自然エネルギーを取り入れたカーボンニュートラルなまちづくりとして集合住宅と商業施設「パッシブタウン黒部」を建設、現在第4街区まで進行しており最終第5街区の建築計画も発表されています。他にも富山県と連携した観光開発の取り組みも行い官民一体となった地域活性化が行われるようになったのも北陸新幹線金沢開業の影響と言えると思います。

北陸新幹線の開業は、北陸地方の経済に大きな効果をもたらしており、今後もさらなる経済効果を高めるためには、インバウンド需要の取り込みやビジネス環境の整備などの課題に取り組むことが必要ですね。

コロナ禍も過ぎ敦賀駅が2023年3月開業を控え、長野県、石川県、富山県に続いて観光客の増加による経済波及効果がどのようになるのか楽しみですね。今後の福井県に注目していきたいと思います。

執筆   田母神 裕也

 

参照URL

北陸新幹線:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北陸新幹線(長野・金沢間)〜事後評価の概要〜(PDF):JRTT鉄道・運輸機構
東京−金沢間 鉄道所要時間の変遷
新幹線開業3年半、金沢の街は何が変わったか:東洋経済オンライン
北陸新幹線プロジェクト:JR西日本
石川の観光客、20年は半減 過去最大の減少幅:日本経済新聞
金沢駅:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
北陸新幹線開業がもたらす効果:敦賀市役所公式サイト(PDF)
北陸新幹線開業による影響検証会議(PDF):金沢市公式サイト
金沢市の市街地再開発事業:金沢市公式サイト
都ホテル跡地特措法で再開発へ 金沢市と近鉄不動産が合意:NHK NEWS WEB
都ホテル跡、再開発合意 金沢市と近鉄グループ:北國新聞デジタル
金沢市、金沢都ホテル跡地で規制緩和へ 再開発後押し:日本経済新聞
非戦災都市の近代化過程(PDF):国土交通省
武蔵ヶ辻第四地区第一種市街地再開発事業【近江町いちば館】:MINTO機構
ホテル日航金沢(ポルテ金沢):日本の超高層ビル
ホテル日航金沢(ポルテ金沢):Re-urbanization -再都市化-
近江町いちば館:東海建築文化センター
2.北陸発 まちなか再生・まちなか居住に向けた取組事例(PDF):国土交通省 北陸地方整備局
近江町いちば館:近江町市場
北國銀行武蔵ヶ辻支店(移設保存)(PDF):日本建設業連合会
長野駅:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
長野駅前にタワマン計画 千石劇場や飲食店街を再開発:朝日新聞デジタル
高さ100メートル、市内最大マンション 長野市再開発事業で計画:中日新聞Web
長野駅前B-1地区市街地再開発事業:日本の超高層ビル
長野駅前B-1地区市街地再開発事業について(PDF):長野市公式サイト
敦賀駅:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
巨大駅舎の敦賀駅「移動が大変」「動く歩道」わずか20メートル〈3.16 北陸新幹線 第2の開業〉:北國新聞デジタル
JR敦賀駅に潜入!開業前の駅の見学レポート:福井県公式観光サイト ふくいドットコム
敦賀駅西地区土地活用事業 全体レイアウト(案)がまとまりました:敦賀市役所
TSURUGA POLT SQUARE「otta」オープン:敦賀市役所
「敦賀駅西地区土地活用事業」 TSURUGA POLT SQUARE “ otta “(PDF):一般財団法人 都市みらい推進機構
地域創生事業 第 2 号案件 敦賀駅西地区土地活用事業 『TSURUGA POLT SQUARE「otta(オッタ)」』が「令和 5 年度 土地活用モデル大賞」にて国土交通大臣賞を受賞:株式会社青山財産ネットワークス
JR敦賀駅西地区にぎわいエリア「otta」間もなく完成…9月1日供用開始へ報道向けに公開:FUKUI若狭ONEweb 福井県「若狭湾観光連盟」公式サイト
TSURUGA POLT SQUARE「otta」公式サイト
ホテルグランビナリオTSURUGA 公式サイト
魚とごはん ますよね:食べログ

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